宇宙的美少女が蔓延する量子社会

投稿日 2023.03.29 更新日 2023.03.31
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これは遠い未来の地球での話になる。ある男子高校生の話である。部活を終え、いつも通り自宅へ帰ると⋯台所で見知らぬ美少女が夕飯の支度をしていた。青年は混乱状態になり「お前!!誰や!?」と突っ込む。少女は満面の笑みで「わはは!!おどろいたか!!おかんや!!今日、〇須クリニックで全身量子整形の手術を受けて来た!!どや!!すごいやろ!!」と⋯青年は激しく動揺、以降、訳がわからなくなり⋯現実でこんなことを認めたら、社会は凄まじく混乱するだろう。政府はすぐさま対策を打ち出すだろう。とりあえず、早いもん勝ちと言うことで宇宙的美少女が爆発的に増えると思う。一方、青年は母を避けるため、自宅に帰るとすぐに部屋に引きこもるようになってしまった。ま~あ、政府の対策が法律として施行されると話の流れは変わるだろう。

まず、量子合成の使用目的が法律で制限されるだろう。食品や医療分野などに限られるだろう。冒頭の逸話に見るような全量的なものは、特殊な事情⋯性同一性障害や何らかの事故により全身を大きく損傷してしまった場合のみ許される感じになると思う(後者の場合、事故前と同一の体にする)。とりあえず、虫でも量子分解/量子合成してエビでも作れば未来の食糧問題は解決するだろう。元はGでも分子レベルでエビそのものに変わっていれば無問題。食品衛生法上なんら問題ないし黙っていても詐欺でもない。だって本物のエビですもの。さらに、量子社会では移植手術と言うものがなくなるだろう。病魔に侵された臓器を取り出して、同様の方法で正常で健康な臓器に再合成して、それを再度体内に戻すやり方に変わるだろう。元は自分の臓器だから拒絶反応は起きない。

これもアメリカの古いSFホラー映画になるが⋯転送装置のようなものを発明した科学者の話だったと思う。さらなる好奇心から出口での量子合成にちょいと手を加えて見ることを思い付き、早速イケメンに生まれ変わろうと自らの体で試すも⋯何かの手違いから量子合成に失敗してしまい、ハエ人間になってしまうと言うおぞましいオチに終わった作品があったと思う。科学万能主義に対する批判と皮肉、警鐘を鳴らした珍作だったと思う。うろ覚え。それはともかく⋯夢のような全身量子整形を法律で原則禁止してしまうと、次の選挙で与党は必ず大敗を期するだろう。国民の怒りは相当なものとなる。このため、政府の対策に代替案は必ず提示されるだろう。それが前回記事でも触れた「変身願望は異次元空間でお願い」になる。いよいよ、文明が異次元に向かって進み出すだろう。

そして、同時に人間の体が妙な方向へ進化を始めて行くだろう。某科学雑誌によると、人類は脳がさらに発達するも首から下は退化して、数億年後は頭でっかちなだけの姿に変わり果てているだろうだとか⋯回帰本能から呼吸器官がエラに退化して半魚人になり海へ戻るだとか⋯宇宙空間でも生身で生きられるよう強靭な皮膚に覆われた風船人間へ進化するだとか⋯ここはやっぱり普通に肉体が機械に変わり、下手をすると箱の中で脳だけの状態で生かされる状態になるかもしれないと⋯まぁ、いろいろ言われている。いずれにしても、既存技術をベースにしたベタな生命の進化論に基づく推論、推察に過ぎない。未来は生命科学や医療のみならず、あらゆる分野の技術が進歩する。従来のこの発想に量子力学が加わると斬新な答えが導き出せそうだ。全員、薄汚いコケになるかもしれん。

政府は異次元空間で楽しく過ごせるための政策を次々と打ち出すだろう。そうして、人々はすっかり異次元の魅了されてしまい、現実空間側での生活が次第にダメダメになって行くと思う。容姿やTPOがまったく気にされなくなり、髪ボサボサで風呂に入らない人も続出⋯きっと、ホームレスよりもひどい有り様になるだろう。異次元空間側でお洒落して美味しものが食べられれば、現実世界はもはやどうでもよくなる。最終的に地蔵のようにコケむした人があちらこちらで佇むようになり、科学者の予想と期待を裏切る未来に変わり果てるだろう。そのような状態に至るまでの具体的な話は次回に譲るとして⋯量子社会のなれの果てはそのような感じで、人々が現実空間での活動をめんどくさがるようになり、コケと化すことは間違いないだろう。