夢占い師の考える変性意識

人間の意識状態は「通常意識」と「変性意識」と呼ばれる状態に分かれる。わかりやすく説明すると、起きている状態と眠っている状態だ。厳密には⋯現(うつつ)と夢を体感している状態と言える。白昼夢や瞬眠(マイクロスリープ)のように、起きているようで眠りに近い状態のものまである。変性意識は様々な条件下でのものがあり、程度の差も大きいので一口に説明するのは難しい。ネットで調べて見ても、通常とは異なる意識状態だとか、瞑想や高揚感がどうと言った曖昧で抽象的な説明ばかりだ。結論からして⋯夢を見ているのか否かの違いであり、夢の定義は思っている以上に広く、様々な状態のものがあると言うことに限る。それを踏まえた上で「夢」とは何かを考えることで、変性意識の原理を理解することができると思う。まぁ、一人の占い師の持論となる。
冒頭の起きている状態と眠っている状態と言った直喩的な説明に違和感を覚えた人は多いと思いますが、起きている状態と(夢を見ている状態としての)眠っている状態を指します。布団の上で横になった状態に限らない広い意味で眠りと解釈願います。
変性意識と「夢」の相関関係
結論からして⋯通常意識=現を意識した状態、変性意識=夢を見ている状態だと言える。これでも抽象的で漠然とした説明の域を出ないと思う。体感的にわかりやすく説明し直すためには⋯上述した通り、夢とは何かを考えることで、変性意識の原理が理解でき、通常意識との違いも分かるようになると思う。夢を見ている状態とは⋯肉体と意識(オカルト的には幽体、魂)の乖離状態で、自我は意識の側にあるので、肉体からの乖離感が正確な表現となるかもしれない。これをさらにわかりやすい言葉で説明し直すと、肉体の感覚を失って意識だけの状態になると言える。この際の乖離感の強弱、違いが⋯変性意識を語る際、このサイトでよく使う言い回し、様々な条件下で様々な状態のものがあるとか、程度の差が大きい云々だ。音楽を聴いて鳥肌が立つのは非常の弱い変性意識状態となる。
人間の脳は宇宙のように不思議でいっぱい
喜怒哀楽、感情を大きく揺さぶらせることで変性意識状態にもなる。その代表例が⋯ゲームで遊んでいる時、小説や漫画を読んでいる時、映像を見ている時に体感する作中没入感と言える。スポーツをやっている人なら、緊張感や闘争心から⋯ちょっとしたトランス状態を感じる瞬間があると思う。しかし、それらよりももっと身近と言えるものが⋯就寝中、レム睡眠とノンレム睡眠の周期の狭間で見る生理現象としての「夢」だろう。まぁ、人間が生きている間に体験できる最強の変性意識状態は⋯アレだ。人間の隠れた営みで体感できるものだ。絶頂感に達した時、意識が本当にぶっ飛ぶので、いろいろ幻覚のような夢が見える。性的共感覚なんてものもあるらしな。自分の場合、真っ白な空間、白亜の精神世界が広がって見えることが多い。人間の脳ってホント不思議でいっぱいだ。
空想も「夢」か?
今日のお昼は何を食べようか⋯日常生活でアレコレと考えて、何かを思い浮かべる程度のものは、通常意識状態における顕在意識領域での作業的な思考に過ぎない。この場合、空想と言うより想像だろう。多くは勉強や仕事をしながらのもので、現実の時間と場所を意識しながらのものとなる。一方、空想は現実空間にいることを失念した状態での思考と言える。現実の時間と場所に対する意識は肉体的感覚を通じてのものとなる。時間感覚は脳全体が作り出すもので顕在意識領域での感覚的思考となる。脳が活性化した通常意識状態でないと働かない。空間認識能力は肉体を肉体たらしめる五感が強く関係して来る。それらを忘れるよう何かに没頭したり考えることで、肉体と意識の乖離感を促し変性意識状態に変わる。思考が勝手に巡り始め白昼夢と呼ばれる状態に移行する場合もある。
夢の究極的研究課題へ到達
結論からして空想も「夢」の一種である。現実感(時間と場所)を忘れるほど何かに没頭していたら、変性意識状態であり夢を見ている状態とまったく同じだと考える。意識が肉体から乖離して深層意識に潜っている状態とも言え、斬新なアイデアや考えも思い浮かべやすい。しかし、思考が徐々に勝手に巡り始め、本格的な夢見心地の中へ心酔、白昼夢の状態へ移行する。まぁ、白昼夢へ変質する直前で目が覚めることの方が多いが、疲労が溜まり気味だと深層意識へ埋没しやすい。この不可思議な生理現象を意図的に引き起こすことができたら面白いだろう。勝手に巡り始める思考に流されず、明晰夢のように自由自在に操れもしたら楽しいだろう。変性意識の研究にのめり込むあまり、意図的に白昼夢の状態を誘発させて、それを明晰夢化する技、ダイブ(白昼明晰夢)を提唱する。
夢の中での五感の再獲得
ダイブは幽体離脱を改良した新生技法で、元々は離脱界隈で活動していたオカルト研究家である浮き草氏により考案されたものだ。幽体離脱や明晰夢による非現実的感覚の再現性を高めるべく、白昼での幽体化を試みるべくして実践体形化までされたものだ。幽体離脱は⋯もっぱら、就寝中に遭遇する金縛りをトリガーに引き起こすもので、催眠誘導で意図的に引き起こすやり方もあるが再現性は極めて低く、日頃から霊感体質を鍛えておくことによる偶発性に委ねるやり方となる。では、同じ「夢」として定義した「空想」と「ダイブ」の違いは一体何なのか?そう疑問に思うことだろう。単に空想は弱い変性意識、ダイブは強い変性意識と言う訳でもない。ダイブに限らず⋯幽体離脱をはじめとする明晰夢系全般に言えることだが、夢の中での五感の再獲得にあると言える。
夢の種類別に見た五感の覚え方
白昼夢や瞬眠(マイクロスリープ)、入眠時幻覚、レム睡眠とノンレム睡眠の周期の狭間で見る夢⋯これら通常の生理現象としての夢で、視聴覚以外の五感まで感じられることはほとんどないと思う。瞬眠や入眠時幻覚に至っては映像的なものであることが多い。触覚はたまに体感できる程度だろう。味覚や嗅覚まで五感が完璧に揃った夢を見る機会は⋯個人的にも年数回程度だ。一方、幽体離脱、明晰夢、ダイブは五感の再現が容易である。空想は明晰夢的であるが白昼夢へ傾くこともあり、明晰夢と非明晰夢の中間的なものと言えるだろう。空想も基本的に五感の再現は難しい。弱く浅い変性意識状態であるため、イメージをある程度まで恣意的に働かせることはできだろうが、無意識に自然と感じることは至難である。無意識に感じることのできないイメージは脆くて崩れやすい。
イメージを恣意的に働かせる⋯とは、思い出すようにイメージを引き出す思考になる。無条件反射のように即座に引き出せるイメージが無意識であり、現実でよく体験している一部の記憶情報に関しては不随して来るだろう。しかし、夢の中の多くの要素でラグを感じて全体的に統合されない。明晰夢系の変性意識ではしっかり統合される。
明晰夢と非明晰夢の分界点
ダイブはその字面の如く⋯潜ったり急下降を本来の意味とする。深層意識の水底を目指し深い変性意識状態へ傾倒して行く。同じ夢、同じ変性意識でも、程度の差は本当に大きく、様々な状態なものがあるが⋯明晰夢と非明晰夢の分界点となるものは明確に感じられる。現実感(時間と場所)を忘れると言うより⋯聊か傲慢な表現となるが、まるで宇宙との一体感を得るような境地になれる。それがダイブだ。ダイブに限らず明晰夢系の変性意識状態で五感が伴いやすいのは、脳のある部分だけ再覚醒させているためだ。通常の夢、非明晰夢系の変性意識状態では、脳が筋肉を動かす運動神経をOFFにしている。寝ている時に本当に体を動かし兼ねず危険だ。一方、明晰夢の場合、脳の運動野や体性感覚野だけ活性化しており、筋肉の動きや身体的な挙動をエミュレートしている状態だと言える。
幽体離脱と明晰夢のコツのようなもの
脳の運動野や体性感覚野が活性化するので⋯故に幽体離脱や明晰夢、ダイブ等は夢の中で五感が得やすい。そう言う観点からも、金縛りをトリガーにした幽体離脱のやり方は理にかなっている。普通の人は焦るだけだろうが⋯オカルト屋は現実の日常生活空間へ抜け出る明晰夢を見る。ただ、現実の日常生活で知らない場所へは行けない。記憶外の先へ進むと通常の明晰夢にループバックする。いわゆる「名倉」と呼ばれる異世界に踏み入れることになる。一方、通常の明晰夢はそうしたトリガーのようなものがない。夢の中にいることが気づける才覚、コツのようなものが必要だ。とりま、ダイブを習得すると就寝中でも明晰夢が見やすくなる。それ以外の対策として⋯日頃から体をよく動かし筋肉の動きを実感することだろう。そのためにヨガは最適と言える基礎鍛錬法かもしれない。
空想だけでも変性意識の世界は十分に楽しめる
空想自体も明晰夢的な境地にあるものだから、本格的な技の開発まで不要と思うならそれでも構わない。空想で無意識に自然と覚えることのできる五感の再現は難しいと述べたが⋯短時間であれば恣意的なイメージによる五感は十分に楽しめると思う。ただ、空想でそのようにイメージの鍛錬をした上で、ダイブ等により同じものを感じることができたら⋯以降、空想でも無意識に近いリアルな感覚を、高い確率で覚えることができるだろう。深層意識で学習した記憶情報=無意識であるからだ。一方、こんなツッコミを入れたくなるだろう。空想も変性意識であることには変わらないので、無意識化は可能ではないか?もちろん、長期間繰り返し行えば可能です。しかし、残念ながら同じ空想を繰り返しているうちに脳が慣れて効果が薄れる。強い変性意識で一撃で固着させた方が効率的だ。
オカルティックな技の未来
夢は基本的に視聴覚の記憶情報から構成されるものだ。無理にそれ以外の感覚を伴わせる必要もない。そもそも、幽体離脱や明晰夢の目的は何だろう?特にオカルト界の離脱界隈住人らがそうであるが⋯人間の隠れた営みであるアレを体験したいがためだ。ぶっちゃけ、そうでなければそこまでする必要がないものとも割り切れるはずだ。思考過多になると変性意識は解除され、現実世界へ目覚めやすくなるだけだ。とにかく、時間の経過を忘れるくらい楽しもう。ただ、上述した通り、同じ空想のシチュエーションばかりだと脳が慣れて飽きてしまい、徐々に変性意識の実感は薄れて満足できなくなるかもしれない。様々なシナリオを作り、常に新鮮な気持ちが保てる趣向や工夫も凝らそう。今後は先端技術である生成AIと変性意識をどう融合させて行くかが大きな課題となりそうだ。