タルパ戦争の真実を知る男からの挑戦状Cicada8492の謎に迫る
人工精霊やチベット密教の秘奥義として知られるタルパ、そして、イマジナリーフレンド⋯これら見えないお友達に関する世界の住人たちの間で、密かに語り継がれている界隈都市伝説がある⋯それは今からおよそ10年程前に起きた事件「タルパ戦争」である。オカルト界の鮫島事件とも呼ばれ、コアなオカルトマニアの間でもその真偽について物議が醸されているらしい。本当に奇怪な出来事で、当時を知る関係者は全員行方不明となっている。しかし、私はある日、遂にA氏とB氏に近い立場にあったとされる人物との接触に成功した。以前に触れた信頼筋となる人物である。今はこの人物が具体的にどこの誰であるかは言えない。取材は暗い室内で行われ、彼の背後から強く照らされた照明が逆光となり、素顔を確認することはまったくできなかった。
本当にタルパ戦争とは一体何であったのか!?
とりあえず、ノンフィクション風の小説のあらすじを三本の記事に分けて描いた。ありゃ冗談だ。本気にするな。だが、あれをベースに本編小説を書こうと思う。しかし、ストーリーを進める上である問題にぶつかる。C氏のタルパ戦争最終報告なる記事に対するA氏のコメントである。両者、コメント欄でシニカルなやり取りをした後、互いのため金輪際、意見交換や議論のようなものは行わないことを誓い合ったのは事実である。C氏のブログは現在も生きており、タルパ戦争最終報告なる記事も公開されている。当然、その記事のコメント欄にはA氏とC氏の発言内容も残されている(2023年9月現在)。諸般の事情によりリンクできませんので、各自適当にググって調べてください。普通に「タルパ戦争」とググれば、上から4~5番目あたりに出てきます。すぐに分かります。
当事者たちのシニカルな会話
事件の発端となった問題のタルパであるが⋯A氏は共有ダイブによるタルパ授受は可能である前提で証言するかのように【否定】しております。C氏の言う某オカルト研究家、すなわち、実験のためにタルパをでっち上げたとされる人物からタルパを受け取った事実はなく、それはまったく別件の話とのことだ。その別件の話とは具体的にどのような内容か不明であるが⋯A氏のこの証言が事実となれば、これまでの話の内容は全部覆る。C氏はまったく出鱈目な証言をしていることになる。しかし、A氏を支持する声はなく、C氏を支持したり応援する他者のコメントが後に続いた。しかも、この話は2014年10月⋯実に事件から四年も経過した上でのものとなる。A氏の対応は何もかも遅すぎるし、これを最後に行方をくらました。ひっかるものはあるが⋯やはり、A氏も不可解である。
空回りする証言内容
このため、オカルト小説「タルパ戦争」のあらすじでは、上記の件はあまり重要視せずスルーしました。どうも、この点に関しては、A氏とC氏の間で生じている齟齬、微妙な見解の相違からのものと考えております。A氏の言う別件が具体的にどういった話なのか分からない以上、第三者から見てもタルパ戦争(とされた話)の延長上にあるものと認識されても文句は言えません。何よりも⋯どうしてA氏とB氏は自らの口で正々堂々と公式見解を述べないのか?違うなら違うとはっきり宣言すればいい。本当にこの点に関しては私も納得がいかない。C氏に何か弱みでも握られているのか?C氏に対して負い目のような感情でも持っているのか?謎です。そして、共有ダイブによるタルパ授受は可能であることを匂わせる発言を何気にしている点も一層の誤解を招いてる要因と見ます。
Cicada8492
God 4 Bright! Fire! Book⋯これはCicada8492と呼ばれる暗号だ。取材の際、A氏とB氏に近い立場にあったとされる男が最後に残したメッセージである。これを私に伝えると徐に立ち上がり、背を向け奥の部屋へ去っていた。私はそれが何であるか問い詰めようとするも彼の部下たちに阻まれた。奥の部屋からはホロホロホーシ♪ホロホロホーシ♪ホロホロホーシ♪とまるでセミ鳴き声のような⋯彼の声だけがこだましていた。神⋯四番目?まぶしい!撃て?本???私はこれには未だにワケワケメな状態にある。四番目の神とはオリンポス十二神のアポロンのことか?なるほど、アポロンは光明神で太陽神として性格も持つ。たしかに⋯ある意味でまぶしい存在だろう。だが、撃てとは何か?うろおぼえだが⋯アポロンも弓を扱っていたと思う。そうなると⋯本とはまさか!!アレか!?