自動化訓練の本質(無意識化)に迫る
人間のすべての挙動、動作の90%は無意識で行われていると言う⋯まばたきや呼吸をいちいち意識して行う人はいないだろう。意外と無意識で行っている行為は多い。歩行にしたって左右の足を交互に意識しながら動かしている人なんていない。まばたきや呼吸と言った生命維持に不可欠な必要最小限のものを除き、歩行と言った基本的な運動動作は、一歳前後から自然と身に付けて行くものだ。言語も同様だ。それにしても、純朴に不思議だと思わないか?赤ん坊の頃からどうやって言葉を覚えて理解して行くのか⋯やはり、幼児は先入観や固定観念を一歳持ち合わせていないから、ホイホイそういうことができちゃうんだろうね。てか、赤ん坊の意識は常に変性意識状態らしいよ。だから、大人が無意識を開発するためには、変性意識状態にならないとダメなんです。
日常的に感じる変性意識
車の運転って⋯ハンドルやギア、ブレーキやアクセルの操作をいちいち意識しながら運転している人っていないよね?慣れと言うか自然にそう言う操作が全部できちゃう感じ。体と車が一体的になるって言うか⋯これって、よくよく考えて見たら全部無意識ですよね。しかし、教習所で車を運転する際、直前に瞑想なんかしません。てか、タルパを作る時みたいな変性意識状態になって車を運転するのは危険です。じゃ~どうやって無意識化したのか?同じ変性意識状態でも緊張感 によるものもあります。助手席には口うるさい教官が目を光らせていますし、生まれて初めて運転する車に興奮していることでしょう。とりあえず、緊張感や恐怖感のようなものは使えます。変性意識と言うと⋯これまで楽しいものばかり強調してきました。しかし、今度は逆のことを考えてみましょう。
トラウマによる恐怖感を利用した変性意識
例えば⋯トラウマを別の何かに置き換えて、それと戦い勝利するシナリオをダイブ界で体験するのはどうでしょうか?恐怖と緊張も強い変性意識が誘発されます。ゴキブリが苦手だと言う人は、スターシップ・トゥルーパーズのようにゴキブリ星人と戦う世界観をしたダイブ界を作るのはどうでしょうか?ゴキブリ星人との戦いを通じて、ダイブ界でイマジナリーフレンドとの友情や恋を育めるかもしれません。自動化もサクサク進展して行くことでしょう。そして、ゴキブリ嫌いと言うトラウマも克服できるようになるかもしれません。現実生活ではゴキブリと遭遇しても悲鳴を上げて逃げ惑うだけだったあなたも⋯丸めた新聞紙を片手に戦えるようになるかもしれません。自分の弱点をそういう形で利用すれば、イマジナリーフレンドと邂逅できるダイブ界が作り出せかもしれません。
ダイブで侵入思考も克服できるようになるかも
これは侵入思考にも同じことが言えます。侵入思考は程度の差こそあれ、誰もが体験する感覚です。非常に不快に思うことでしょう。ビルの屋上や崖上などの高所に立った際、思わず飛び降りてしまいたくなる衝動に駆られる侵入思考を例に取り説明しましょう。ダイブ界でマトリックスのネオのようにビルとビルの間を飛んだり⋯ビルの壁面に沿って垂直の状態で走って地上まで下りるとか⋯現実では絶対にできないメチャメチャなことを体験することで、ある意味で質の高い変性意識を引き出すことができるかもしれません。恐怖感を利用したね⋯また、侵入思考の対策として、あえて繰り返し意図的に想起してもらうことで、緩和させる手法があるようです。シナリオのネタに転用することで無意識化が促進される上、侵入思考自体が解消されるようになるかもしれません。
悲しい気持ちを逆利用してみる
悲しい気持ちも利用できます。感性が豊かな人ほど悲哀に敏感です。涙を流しやすいです。優しい気持ちを持った人です。とてもネガティブなものに思われがちですが・・・あえて、人生で一番つらく悲しかった時期、時代を模したダイブ界を作り、そこで理解者としての存在、イマジナリーフレンドと出会うってのはどうです?イマジナリーフレンドと一緒に嫌な思い出を壊して回り、別の記憶⋯架空の楽しい思い出に差し替えて行くのはどうでしょうか?タルパ界隈の元いじめ被害者⋯お前たちにピッタリな方法だよ。気の毒には思うが時間を巻き戻すことはできない。しかし、記憶の改ざんは可能だ。ぶっちゃけ、思念体作りそのものが無意識化と言う名の記憶の捏造だぞ。何をためらう。お前の青春時代はバラ色でケンカもめちゃくちゃ強かった。そう言うことにしろ。