創造型と邂逅型はグラデーションの両端にあるもの

人工精霊・タルパを錬成するための訓練は⋯もはや、現状において無意味で無価値なものだと言えるだろう。思念体の本懐は「願望実現」にあるのだから「引き寄せの法則」が発動されやすい空想を利用したやり方が望ましいと言える。ダイブで空想のシチュエーションを全身で体感して楽しんでいるだけで勝手に自動化もされる。従来の一人二役のなりきり訓練法には致命的な問題点があり、精神衛生上における大きなリスクを孕んでいるからやめよう。現実空間を背景に映し出す必要もない。精神疾患などの病理的幻覚症状との区別も付きづらく、多くの誤解を招いている原因と化している。思念体と一緒に外出したい場合は、意識化（脳内における内在的な視覚化）で十分だろう。思念体と意思疎通さえ取れれば、それ以上何を求める必要があるのだろうか。

型に関する議論も無意味

創造型、邂逅型、発生型⋯これら「型」に関する分類も、もはや、不毛な対立を生み出しているだけに過ぎない。これ以上の議論は無駄に思える。従来定義されている型はグラデーションのように広がり分布していただけに過ぎず、本質的にはどれも同じで繫がっているものだと考える。思念体を作り出す時に決める設定項目や環境条件など、パラメーター的に導入される概念の多い少ないの違いがあるだけに過ぎない。こんなものは人によっても大きく異なって来る。同じ創造型と称しても、設定項目が少なければ邂逅的と言えるしその逆の然りだ。当然、その中間的なやり方もあって良いし、むしろ、その方が十分にあり得るし起こり得る。自分では創造したと思っていても求人票型かもしれないし、個々の感覚差も主観に含まれるので、型による単純分類は古い考えになるかもしれない。

求人票型が主流になると思う理由

つまり、パラメーターの多い少ないの違いがあるだけに過ぎないので、その考え方が明瞭である「求人票型」が今後の主流になるだろう⋯別に創造型と邂逅型の間を取った折衝的な着想ではないし単なる妥協案でもない。むしろ、皮肉な運命すら感じている。提案者が誰であるか不明だったが、まさか⋯まぁ、そんな個人的な思惑はどうでもいい。事象を客観的、是々非々に考えるのが超心理学だ。今後、この案を起点にカムラッド、新界隈創生へ話を持って行きたい。人間は根本的にレッテルが好きだ。何かの色に染まることで安心感を得ようとする⋯とても弱い生き物だと思う。それが顕となっているのが現状における人工精霊・タルパ界隈だと言えるだろう。まぁ、それを言ったら新界隈の話もそうだろうか。少なくとも、争いのない平和な場所になれば良いと思う。

求人票型から新邂逅型への昇華。そして「夢」の道へ

ただ、求人票型と言う新しい概念が定着するか否かは、既存の人工精霊・タルパ界隈の課題、試みである。上述した通り、カムラッドはこの案から別の価値ある何かへ昇華させることを試みる。とりあえず、今はそれを新邂逅型と仮称を付けるとする。求人票型は創造的プロセスを簡略化、設定項目を必要最小限化したものに過ぎない。基本は待ちの姿勢で出会いが永遠に起こらない可能性すらあると言えるだろう。一方で、新邂逅型は求人票型と似てはいるが、ダイブ界側の設定条件に大きく依存するもので、シチュエーションからの誘導的な邂逅となる。出会いが発生する確実性はほぼ99%となる。また、旧来の邂逅型との違いは、幽界など霊的外界とのアクセスによるものと見受けれるが⋯新邂逅型は自分の内面にある精神世界、空想世界としてのダイブ界で完結されたものとする。

発生型との兼ね合いはどうするか？

最後に残された課題として⋯発生型との兼ね合いはどうするか？である。意図せずに生み出される存在なのだから、邂逅型に近いものを感じるが⋯前提となる条件がまったく異なる。むしろ、創造型より先にある何かに思える。創造型と邂逅型はグラデーションの両端にあると述べたが⋯創造型を中央に位置する形で、発生型と邂逅型がグラデーションの両端となるのかもしれない。発生型と創造型の間は現実重視、創造型と邂逅型の間がダイブ重視（幽体離脱も有り）の区分となる。当然、発生型と創造型の中間にもう一つの求人票型が存在し得ると言えるだろう。発生型の人はある条件を開発することで、これで意図的に思念体を得ることができるようになるのかもしれない。アハ体験的なものを誘導的に導き出す何か⋯と思われる。今後、自身の体も使って検証を進めたい。