生きとし生ける者の果て|幽霊の分類標本

投稿日 2022.07.05 更新日 2023.09.01
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幽霊と言われたら⋯多くの方は、白装束に△のアレを頭に着け、恨めしそうな表情でこの世を徘徊している存在をイメージすると思います。そして、足がないと言うのも最大の特徴点として広く世間に認知されています。実際、〇ぬような恐ろしい出来事を体験した直後、日頃から幽霊なんて信じないと言う人でも、自分の足がちゃんとあるのを確認する人は多いです。しかし、これは間違いです。幽霊にもちゃんと足はあります。幽霊には足がないのだ!!と言う認識は、江戸時代の絵師、円山応挙の描いた足のない幽霊画が発端で、これが多くの人々の間に幽霊の定番的なイメージとして定着して行ったものです。それはともかく、化けて出るのは何も〇んだ人間だけに限られません。幽霊にもいろいろなヤツがいます。本稿では幽霊の分類と種類について語ります。

幽霊の分類

まず、幽霊を大きく分類すると「死霊」と「生霊」に分けられます。字面からだいたいのイメージはつくと思いますが、死霊は死んだ者、つまり、肉体が滅びて魂だけの存在となった者です。対して、生霊とは今もこの世で生をまっとうしている者に由来するもので、肉体から分離された魂の一部となります。意図的に生霊を飛ばす方法もあるようですが、圧倒的大多数の生霊は無意識に発生しているものです。さらに、〇んだら霊になるのは人間だけに限られません。犬猫の動物だって〇んだら霊になります。いわゆる「動物霊」と言う存在です。このように、霊は死霊と生霊に大別され、それぞれ、さらに人間霊と動物霊に分けられます。これ以外では、極めて稀なケースとなりますが、人間または動物の「念」が宿った物が、心霊現象を引き起こすケースもあります。

人間の死霊

浮遊霊

もっともポピュラーな存在になります。人間の死霊で遭遇率が一番高いものになります。これをお読みのあなたも、今この瞬間、すぐ脇を通り過ぎて行っていたりします。未練や怨みからこの世に執着して訳ではなく、どうやら自分は〇んでしまったようだが、この後どうするべきか?成仏するために何が必要か?そんな風に放浪の旅をしている感じになります。または、〇んだことに気づいていない場合も多いです。その場合でも、いずれ〇を自覚するようになり、成仏するためにどうすれば良いのか⋯それを探し求めるようにフラフラと移動し続けます。中にはあえて成仏をあきらめ、放浪の旅を楽しんでいる者もいるようです。危険性はほとんどありません。生きていた時は至って普通の人達です。しかし、中には色情霊と呼ばれる覗き魔のような変態もいるので注意が必要です。

地縛霊

最強最悪の存在となります。強い未練や怨みを残して〇んだ者が、命を失った場所に定着する怨霊です。このような幽霊のいる場所へは、極力近寄らないよう注意しましょう。面白半分に行くと侮辱と受け取られ祟られます。特定の場所に固定されている、移動できないイメージが強いですが、地縛霊は意外と広い範囲を移動できたりします。一度狙いを定めた相手に自宅まで追いすがって来た事例ももあります。地縛霊は移動できない訳ではありません。そこで何かを待っている感じになります。また、地縛霊は多くの場合、土地に憑いている感じになりますが、中には物に憑く地縛霊もおります。所有者が次々と謎の〇を遂げる物品がそうです。中古の人形やフィギアは要注意です。手に入れた途端、運気が急激に悪くなった人は⋯早々に近く仏閣等で供養して手放しましょう。

守護霊

幽霊は何も怖い存在ばかりではありません。中には良いヤツだっております。いわゆる、守護霊と呼ばれるものです。たいていの人なら憑いているものです。多くの場合、先祖やその人と血縁関係のあった故人の霊となり、大切な子孫を守るため、その人の背後に憑いて見守っています。しかし、一人の守護霊が一人の子孫を恒久的に就いて守ることはありません。大切な子孫は一人だけではありません。他に守りたい子孫は大勢います。複数の守護霊が期間限定かつ交代制で見守るケースがほとんどです。このため、守護霊の交代時期は空白期間となってしまい、運気が極端に悪くなったりします。動物霊などの悪さをする幽霊は、守護霊不在中の人間を狙うものです。このため、心構えが非常に悪い人は、守護霊から見放されるので、概して運が悪く動物のような顔つきをしています。

動物の死霊

犬猫などの動物も〇んだら幽霊になります。ただし、人間同様、きちんと供養されて埋葬されれば成仏できます。基本的に、人間から理不尽な仕打ちを受け、非業な〇を遂げた動物のみ化けて出てくるようになります。ちなみに、食物連鎖に一貫で食われて〇んだものは成仏できるようです。動物霊には様々な種類がおり、犬や猫以外にも、猿やキツネ、タヌキ、蛇など、人間に馴染み深かったものが多く存在しております。種類別に特徴と傾向があり、動物霊に取り憑かれた人は、顔がその動物のような表情となり、悪口や愚痴、借金や暴飲暴食など、いろいろな問題行動を起こし始めます。犬の動物霊に取り憑かれた人は、本当に犬のように狂います。詳しい話は「恐るべし動物霊の生態図鑑」をご覧ください。動物霊は低級霊で除霊は容易ですが、取り憑かれやすいので要注意です。

人間の生霊

この世に漂っている霊体の多くは人間の生霊です。やはり、人は〇んだら、どんな人でも供養されて成仏できるものです。浮遊霊も地縛霊も、生霊と比べたらレアな存在となります。その一方で、この世は常に怒りと憎しみの感情で渦巻いております。生霊は絶えずそこら中から発生しています。生霊は感情を強く揺さぶられることで発生します。どんな人でも生きている間、何らかの形で飛ばしているものです。上述した通り、意図的に出すには以外に難しく、圧倒的大多数は無意識な状態によるものです。生霊を飛ばすとえらく疲れます。気力体力が消耗して魂も弱くなりなります。だから、できるだけイライラせず平穏に過ごすよう心がけましょう。あと、強欲な姿勢も生霊飛ばしの原因となります。お金に強い執着心のある人は、動物の生霊を作り出します。詳細は次で解説。

動物の生霊

動物の生霊なんだから動物の魂を由来したものに思われますが⋯動物の生霊は人間の醜い魂が原因です。お金に強い執着心を持っていたり、下半身のだらしない人の魂からは、龍などの想像上の動物の生霊が生み出されます。龍は古来より吉祥動物や神として崇められ、人々から信奉されていますが⋯人間の限りない欲望の象徴でもあり、これを使役するのは非常に困難です。栄華を極めて没落するような人は、龍などの動物霊に運命を翻弄された人です。もちろん、生きて行くためにはお金は必要です。お金を好きになって構いませんが、まっとうな方法で得る方法を模索しましょう。法律に触れずとも強引な方法でビジネスやお金儲けをしようとする者は、必ずや龍に魂を支配され最後は何もかも奪い去られます。コンプレックスの強い人も、醜い姿をした変な動物生霊に憑かれています。

実はこんなものも幽霊かもしれない

神様

人間の信じる力は絶大です。それが多くの人々、集団の統一的な意思ともなれば、どんな悪霊や怨霊も蹴散らす強力な存在⋯神と呼ばれる霊体を生み出すのは想像に難くありません。神が先か?人が先か?の鶏卵論争の結論を言ってしまえば、人間が先であり神は人間の意思によって生み出される最強最大の守護霊になるものと言えるでしょう。神様は集団的な意思による生霊です。

イマジナリーフレンド

人間の幼少期に見られる特異な心理現象として知られていますが⋯これをオカルト的な視点で見たら、守護霊の一種になると言えるでしょう。ただし、イマジナリーフレンド保持者の先祖や亡くなった近親縁者の魂によるものではなく、親兄弟、親戚など、周辺にいる人物たちの意思が共鳴した結果、偶発的に作り出された人工的な幽霊、独立した意思を獲得した生霊になるものと考えます。

UFO

UFOも実は幽霊かもしれません。UFOの存在を信じる人達の意思によって生み出されている生霊のような存在になります。宇宙人や正体がまったくつかめない未確認生物も幽霊の一種になります。もしも本当に、地球に飛来して来ている宇宙人がいたら、とっくの昔に我々人類は宇宙人に支配されています。今頃、家畜同然の扱いでも受けて苦しい思いをしているはずです。

ドッペルゲンガー

自分で自分の生霊を目撃したものです。ドッペルゲンガー現象の目撃者の多くは、思い込みの強い人である傾向が見受けられます。心の葛藤に苦しんでいたり、やや精神的に不安定な人が多いようにも見受けられます。心の葛藤は自分自身との葛藤であり、現実の自分と理想の自分のジレンマです。このことから、自身の生き写しの姿をした生霊が発生しやすい条件が整っています。

最後に

オーブ(玉響現象)は光学的な物理現象です。オーブと称するものが写り込んだ写真は数多くありますが⋯これはレンズ表面の近くに浮遊していた微細な塵や水蒸気の粒などが、光を乱反射することで球体に写っているだけのただの自然現象です。なんでもかんでも心霊現象と信じないようお願いします。また、閃輝暗点を霊障と思い込んでいる人もいるようです。うんな訳ありませんので、あまりにも頻繁に見えるようならとっとと医者に行って診てもらいましょう。また、世に出回っている心霊写真の99%はニセモノであったり、撮影当事者の思い込みやカン違いなので注意しましょう。心霊現象は意識世界と直結した現象であり、肉眼など人間の五感を通じて体感できる超心理的な現象です。間接的にカメラなど現実世界の物理機器でそれを映し出すのは基本無理だと思います。