夢の心象世界(ダイブ界)の作り方

タルパを視覚化することによる現実の日常生活での共存関係は⋯病理的な幻覚症状との区別も付きづらくなるので推奨しない。また、幻覚は何も精神疾患によるものとは限らない。脳梗塞や脳腫瘍などの前兆現象としてのものもあり、これを見落とすと命に関わる。長期的に見ると心身への負担とリスクが大きいと言える。そもそも、現実空間を背景にした視覚化は⋯明確な訓練法は確立されておらず、実現できるかどうか定かではない。時間の無駄となる恐れが高いので、最初から心象世界の住人として扱った方が良いと言えるだろう。心象世界に内包させることで、所持者の意識に対する不要な干渉も起きないので、内在性解離や双極性障害などの気分障害により感じられる人格乖離感との区別も付けられる。それでは⋯空想の心象世界、ダイブ界の作り方から入り方まで説明しよう。
タルパとは⋯今は離れて暮らす旧友、幼馴染的な立ち位置にするのが良いのかもしれません。いつでも好きな時に始めて中断でき、気が向いたら再開すると言ったスタンスが精神的に健全です。間が開いていたとしても⋯やぁ、久しぶり。それでいいと思います。
新旧考察の比較
変性意識や思念体に関する研究は⋯日々、進展しており、当方が主張する内容も数年経てば変わる場合も少なくない。当時は正しいと思っていたことも、後に否定することもある。人工精霊の作り方「運の光」は間違いだらけだったと猛省している。古い考察はアーカイブ化(下メニューにある地下書庫)してあるが、現状においては陳腐化したもの、研究過程の考察雑記に過ぎず、興味本位で閲覧する場合は参考程度に留めておいて欲しい。とりあえず、新しいダイブ論を展開していきたい。旧来のものは変に細かな設定要素が多過ぎた。新しいものは確実的で再現性の高い要素のみ抜粋、簡略化したものを提唱して行きたい。かつ、占いのスクライングの技を併用する新しい形に生まれ変わらせたものとする。だからと言って、水晶占いのやり方にこだわる必要もない。
他の占術による方法
私が夢占いや水晶占いが専門であるだけに過ぎず、タロットのパスワーキングやタットワの技法に見るような残像幻視法も応用可能である。それらの方法でもタルパは作れると思うしダイブはできるだろう。実際、それに近いことをしている占い師さんはいる。当方の主張する内容は⋯あくまでも一例として考えて見て欲しい。自分ならこうするは大いにありである。柔軟な発想で応用力を発揮させて欲しいと思う。そもそも、タットワの技法は異世界に行く方法として知られたものだ。オカルトと無縁な一般人が興味本位で試したところ⋯あっさり幻視できてしまったことに驚きの声が上がっていたほどだ。もちろん、個人的にもタットワのカードを使用して幻視して遊んでみたことはある。海や山河のような神秘的な光景の中で、自由に空を飛びまわる白昼夢を見ることができた。
拡大感や吸引感を得るコツ
わずか10cm未満の水晶玉で何かを幻視して⋯そのイメージを原寸大まで拡大したり、吸い込まれるよう間近まで迫るには、凝視するのをやめて視点をぼやかすと説明した。単純に焦点を合わせるのをやめるだけの話となるが⋯その際、脳裏をスクリーンに見立てる感じに切り替え、そこへ幻視したイメージを投射すれば容易に拡大化されると思う。細長い廊下やドアを通過して徐々に迫って行くようなやり方でも、瞬間的に切り替えるようなやり方でも構わない。ここら辺の感覚は各自で好きなようにやるといいだろう。いずれにしても、水晶玉に映るものを直接的に拡大化しようとせず、一度、自分の脳裏へ取り込むやり方がコツとなる。アストラル投射と似たような行為となるが、投射と言う字面から自らが前に出るような感覚を思わせるが逆となる。取り込むように引き寄せるのだ。
心象世界との融合
脳裏のスクリーンとは⋯目を開けた状態での空想で、白昼夢に囚われている時と同じものになる。感覚的に難しく覚えるなら、普通に目を瞑っても構わないだろう。まぶたを閉じた瞬間⋯まぶたの裏側をスクリーンに見立て、タットワの技法と同じような感覚で拡大化するやり方もありだ。各自、創意工夫で心象世界⋯ダイブ界へ行くイメージ導入法を確立すると良いだろう。ここに記載してるやり方は、私の個人的な体感で覚えることができた一例に過ぎない。廊下、階段、ドア、あるいは、空や海をゆっくり沈降して行くイメージ⋯いろいろあって良いと思う。何にせよ⋯そうしたイメージ導入法により、幻視したタルパを自分の中へ取り込むように引き寄せた瞬間、あなたはダイブ界に到着⋯空想世界の中にいるタルパとの対面、直接的なコミュニケーションが取れるようになる。
ダイブ界の世界観
水晶玉でタルパを幻視する際は意識を眉間に持っていけとか⋯水晶玉に吸い込まれるように引き寄せるとか⋯戸惑いを覚える説明の仕方かもしれませんが、理屈でなくカンです。まぁ、自分の体でいろいろ試してみてください。次に心象世界⋯ダイブ界の世界観の作り方について説明します。以前に説明したものは大変マニアックなもので、個人的にシリアスな国際政治を舞台にした世界観が好みでもあったため、人により気が滅入るような内容だったと思います。別に小規模な御伽草子、ファンタスティックな世界でも構いません。お気に入りのアニメの世界観を踏襲しても良いでしょう。どうぞ、どうぞ、あなた好みの夢小説の舞台を作ってください。ただし、タルパとの親和性の高い感じをしたものにする必要があります。タルパに気に入ってもらえなければ意味がありません。
マインドパレスとワンダーランド
ダイブ界は欲張らず一つだけにしておきましょう。ただし、ダイブ練習用の小さなダイブ界は別途、先に作っておいた方が良いかもしれません。精神と時の部屋のような小さな空間で構いません。タルパの故郷、多くのモブキャラが住んでいる異世界としてのダイブ界はワンダーランド、小さいダイブ界をマインドパレスと呼んでおります。マインドパレスは現実世界とワンダーランドの間に設置するもので、ワンダーランドへダイブするための中継地点として機能させることもできます。現実世界側に近い精神世界となり、通常意識状態でタルパと意思疎通を図りたい場合は、タルパにこちら側に上がって来てもらう設定にすると良いかもしれません。もちろん、これは持論であり、かえって複雑に感じやり難さを覚えるなら、現実世界とワンダーランドを直結させる形でやっても構わない。
明晰夢を駆使するタルパー特有の懸念事項
ダイブ界を大小使い分ける目的は⋯現実世界と精神世界の緩衝地帯を設けることで、現実と空想の交雑化を防止したい狙いがある。こうした中継地点を経てダイブ界を出入りするよう意思付けることで、明晰夢特有の懸念も解消できるようになり、現実と空想の区別もつけやすくなります。ルールとして設け、踏むべきプロセスにすることを強くおすすめします。明晰夢は現実との区別がつかなくなる程、リアルな夢見だ⋯今、夢を見ている状態か否かを判別するため、手のひらを指で突いてみることによる貫通有無で確認する方法などが知られている。しかし、夢を見ている状態でも現実と同様に貫通しない場合はある。触覚化されているともなれば貫通しない方が自然である。ダイブを終了する際、マインドパレスに戻ってから目の焦点を合わせたり目を開けると良いでしょう。
就寝時に明晰夢を見た場合の対処方法
もちろん、白昼夢としての明晰夢の話となるため、そこまで現実感を喪失する程、麻痺するような人はほとんどいないと思う。しかし、オカルト以前に立派な催眠行為ともなるため、安全策は入念に取っておくべきと言えるだろう。感受性の強い人がダイブをしたら⋯正直、どうなるかわからない。また、こうした技を体得すると、通常の就寝時でも明晰夢が見やすくなる。タルパーともなれば一般のオカルトファン、心理学マニアとはその質が大きく異なって来る。上述した通り、触覚化により現実との差異確認が取りづらくなる。就寝時の明晰夢も⋯最後にマインドパレスを思い出し、そこから現実世界へ目覚めるか⋯再び眠りに就くと良いだろう。就寝時の明晰夢は夢の世界全体まで制御するのは難しいが、どこか適当なドアを開くとマインドパレスに行けるよう意識すると良いだろう。
地図を作ろう
マインドパレスは小さな部屋のような空間で構いません。練習用、作業用の空間となるので、複雑な装飾を施したり、凝った調度品は設置せず、簡素な作りにしておいた方が良いでしょう。一方、ワンダーランドは思う存分イメージして楽しみましょう。地図を作ると良いです。もちろん、すべて空想だけで処理しても構いませんが⋯タルパの絵を描くことと同様、それを見て思いを募らせることでダイブしやすくなると思います。現実世界に繫がるアクセスポイントのようなものを設定すると良いです。ダイブする度、必ずそこから出入りするように意識付けと良いです。ランダムにやるとイメージが安定せずダイブしづらくなります。反対に一か所だけだと脳が慣れて飽きてしまう恐れがあるため、複数の出入り口を作っておきましょう。どこかの建物内や公園などで良いです。
水晶玉を使用しない方法
水晶玉やタロットカード等を使用しなくても幻視の訓練、開発は可能です。実際、水晶占いは水晶玉を使用しなくてもできます。あえてこの方法を選びたい人もいると思います。しかし、現実との区別をつけやすくするためにも何らかの道具を使用するやり方を強く推奨します。水晶占い師が水晶玉を使用する一番の理由は⋯現実の日常生活のふとした瞬間に幻視してしまうのを防ぐためです。変性意思は程度の差が大きく、誰でも日常的に体感しています。眠くなった時もそうです。そうなると危険なので⋯何らか意識付けした物を介する形で実践した方が良いです。現実空間を背景にした従来の視覚化訓練は本当にやめた方がいいです。心象世界⋯ダイブ界でなら自動化はサクサク進みますし、タルパと現実世界で共存、共同生活する意義はほとんどありません。