遅延性イマジナリーフレンドが発生する可能性

投稿日 2023.03.13 更新日 2023.03.15
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イマジナリーフレンドは幼児期特有の認知現象であり、限りなく生まれつきに近い先天的なものとなります。しかし、後天的に得られない訳でもありません。ダイブ(白昼明晰夢)の技を用いることで、大人でも意図的に発生させることのできる可能性は残されています。前回の記事でも説明した通り、邂逅型の発生原理を応用した感じのものになります。一方で、明らかに邂逅型とも違う何かと巡り合うケースも報告されています。発生型と区分けされ物議を醸しておりますが⋯発生型をイマジナリーフレンドに限定することを前提条件に、この件に関して話を進めると、生まれつきのものとも違う、当サイトで提唱する後天的に作り出すものとも違う⋯言うなれば、個人差や環境差による「遅延性イマジナリーフレンド」の可能性について本項で言及したいと思います。

なぜ、人工精霊やタルパを知っているのか?

まず、本題に入る前に前提条件をしっかり明記しておきたい。そもそも、発生した存在に気づき、その正体について調べようとしたら、イマジナリーフレンドに帰結するのが自然の流れである。あえてオカルト色の強い人工精霊やタルパに絡めて来る理由がわからない。どんなに信心深い人でも心霊現象とも思わないだろう。事実、発生型を提唱する方々はオカルト的なものに否定的傾向にあるようだし、心理学方面へ傾き、遅延性のイマジナリーフレンドとして主張するのが理に適っているような気がする。てか、なんで人工精霊とかタルパ知ってるの?とツッコミを入れたい。推察になるが⋯恐らく、多くは病理による幻覚、なりきりであるため、ガチの心理学やイマジナリーフレンド界隈に行くと看破される恐れがあるからだろう。勝手な自己診断に基づく自称DIDと同じ構図である。

遅延性イマジナリーフレンドが発生する条件

以降の話は、メンヘラや中二病のなりきりを除外するのは言うまでもないが⋯いよいよ本題に入りたいと思う。十代後半の思春期あたりまで自然発生する可能性は否定しません。感受性が強く変性意識になりやすい子は、幼少期以降でも発生する可能性は十分あると思います。また、特異な生活環境で発生することもあり得ると思います。まず、地方の信心深い土地柄の集落や離島に住んでいるような子は、自然に対する敬意や畏怖心が強いため、神秘的なものに対する感覚は敏感だと思います。次に、幼い頃から親から厳しくしつけられていたり、勉強ばかり強いられ遊ぶ機会の少なかった子は、良くも悪くも幼児退行的で未熟な精神性が意識の中に取り残されているため、通常の青少年とは違った感覚が備わっていると言えるでしょう。これらの条件にある子は可能性があると思います。

10代後半まで心はまだまだ不安定

その他、親の仕事の関係で転校が多かった子、何らかの事情で同年代の子と接する機会の少なかった子も、遅延性イマジナリーフレンドが発生しやすい気質になると推察されます。同年代の子との安定的な友情を育む機会、経験の乏しかった子はそうなりやすいと思います。仲の良い友達との辛い別れや、繰り返し訪れる新しい環境での不安感を緩和しようと、無意識のうちにそうなるかもしれません。あるいは、極端にそのような経験が少ないため、ある種の代替的な作用が心に働くのかもしれません。また、イマジナリーフレンドの消失を逃れ、大人になる現在まで持続させることができている人は、生来からの既存のイマジナリーフレンドに加え、年齢に関係なく別の新しい存在が追加で発生するケースも珍しくないようです。発生型はこれらの条件に分類されるものと考えます。

20代以降でもイマジナリーフレンドが発生するのか?

遅延性イマジナリーフレンドであっても、生まれつきの人が追加で発生する場合を除き、新規でとなると遅くとも10代後半までと見ている。どんなに遅くても20代ちょい過ぎあたりが限界ではないかと見る。果して⋯成人以降、20代でも30代でも、ある日突然、イマジナリーフレンドが発生するのか?最後にこの大きな疑問について考えてみたい。これも可能性はゼロではないが、病理による幻覚を真っ先に疑った方がいい。二種類のパターンに分かれると思う。人物や動物のような存在が鮮明に見えた場合と、黒い影やモヤのようなものが見えた場合である。前者はレビー小体型認知症の疑いがあるし、後者は脳梗塞の前兆である可能性が強い。然るべき専門医に診てもらい異常が確認されなければ、発生型所持者、遅延性イマジナリーフレンドを自認しても差し支えないだろう。