発生形態別に見る思念体の定義
イマジナリーフレンドであれ人工精霊であれタルパと称するものであれ⋯無条件で作れたり、ある日突然、自然発生することは絶対にあり得ません。必ず前提となる条件(=変性意識)を経て、この世に生み出されます。当サイトは本物と偽物の交雑を憂い、このような前提条件を重視する考えでおります。また、視覚化と呼ばれる現実空間を背景にした技法は非推奨とし、精神疾患による幻覚症状と重複するものから距離を置きます。ダイブ界の中で完成度の高い存在の作成を目標とします。完成度の高い存在とは⋯単に自動化を極めることと同義ではありません。幸福追求や願望実現が真の目的であり、現実を生きる上で多くの恩恵をもたらすものでなくてはなりません。本稿ではさらに、型式別に見た場合の定義の見直しも加え、本物と偽物の区別を図ります。
意図的に作る「創造型」
人工精霊やタルパの主流となる作り方で、事前に考えておいた設計、デザインのイメージを、変性意識(=瞑想)により動的化させ、通常意識に戻ってもそれを無意識に感じ取れるようにする手法となる。動的化とは意図的な幻視や幻聴であり、無意識に感じ取れるにするとは自動化や視覚化のことになる。変性意識によらずとも、ただの思い込みでも長い年月をかければ実現は不可能でないが、多くの者が挫折して成功者が少ない。結果として、ただの「なりきり」に身をやつしているだけに落ち着き、専用のSNSアカウント運用が目的化してしまっているのが現実である。時間の無駄である。やはり、謙虚に魔術なり心理学を学んだ上で挑戦すべきであろう。何よりも良質な変性意識状態を体得する基礎訓練は不可欠と言える。これは他の型式でも同じことが言える。
無意識に会う「邂逅型」
創造型の亜種とも言うべき作り方になる。具体的には、創造型のすべてのプロセスを変性意識状態下で行う形になる。変性意識にストーリー性、特定イメージを帯びさせたダイブ、あるいは、明晰夢などの技法を併用することから、どんな姿や性格をした者が得られるか直前まで分からないとされる。このため、作り出すと言うよりは無作為に近い出会いとなる。その後は、変性意識で最初に出会った存在との再会を繰り返すことで、まずは意識の中で完全に定着させ、最終的に創造型と同様に視覚化を目指すものになると思われる(自動化については最初に遭遇した時点で実現済)。再現性に疑問の声があり、実践者が非常に少ないため断定的なことは言えないが、個人的には不可能ではないと考える。ただ、瞑想や明晰夢を極めた者でない限り、容易に実現できる方法とは思えない。
無意識に作る「発生型」
先天的なイマジナリーフレンドのように、ある日突然、目の前に現れるものとされている。最初の出現時に自動化、視覚化とも完了済みで、すべて通常意識状態で起きる現象で、創造型や邂逅型のように事前準備、訓練が一切不要である。日頃から憧れや思い入れを抱いていたものが、そのまま出現する傾向にあるとされる。しかし、精神疾患による幻覚、幻聴とまったく区別の付かないものであることから疑問の声が絶えない。原因として一時的な思考錯乱、白昼夢も考えられるが⋯それで何らかのビジョンは得られても、自動化や視覚化まで至る理由にはならない。可能性として特異な生活環境、幼児退行による遅延性、後発性のイマジナリーフレンドが疑われる。しかし、脳内における何らかの疾患、血流圧迫による幻覚症状の線も捨てきれない(これによるドッペルゲンガーが著名)。
発生型の大幅な見直しを提案する
発生型に対する疑問は払拭できないが、その存在性を完全否定するつもりは一切ない。ただ、どう考えてもイマジナリーフレンドそのものであり、発生型はイマジナリーフレンドに限定すべき型式と考える。そうでなければ、ただの統合失調症や妄想とバカにされても文句は言えない。人工精霊やタルパと完全に切り離し、後天的なイマジナリーフレンドの可能性として研究を進めた方が、多くの誤解や偏見が解けるだろうし、説得力のあるものに生まれ変わる。同じ思念体ではあるが、イマジナリーフレンドは人工精霊やタルパとは本質的に異なるものである。そのためにも、当サイトでは邂逅型のダイブを流用にした「イマジナリーフレンドの作り方」の提案を行っている次第でもある。今後さらに研究を進め、既存の発生型の存在性についても証明を試みたい。