イマジナリーフレンド・人工精霊・タルパの相違点と共通点

投稿日 2023.02.19 更新日 2023.02.20
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イマジナリーフレンドは認知現象、人工精霊は西洋魔術に由来する降霊術の一種であり、タルパはチベット密教の思想を具現化する奥義です。いずれにしても、心理学やオカルトに関する知識なくして実現は不可能です。また、これらの共通点として「変性意識」による実践であり「瞑想」は必須の基本スキルとなります。基本的に「作り出す」ものであったり、所定の前提条件で「発生させる」ものになります。意図性や計画的な作為性に基づくもので、精神疾患等による(事前に意図されなかった不作為の)病理現象とは違います。変性意識状態との関わり方、発生メカニズムで見たイマジナリーフレンド、人工精霊、タルパの相違点と共通点について解説します。人工精霊とタルパに関しては、本来はオカルト的なものだが、ここでは純粋な現象論として語る。

イマジナリーフレンドの場合

変性意識状態となり顕在意識と潜在意識の境界付近で発生させるもの、意識世界の内部で醸成して自動化を試みるもの。具体的には、起きた状態で「明晰夢」を見て、その中で意図的に作り出そうとしたり、夢のシチュエーションから偶発的に発生させようと言う試みになります。ダイブ(イメージングを取り込む特殊な瞑想術)と呼ばれる技を駆使することで白昼の明晰夢を実現する。本来、イマジナリーフレンドは幼児特有の意識状態から自然発生する先天的なものだが、白昼の明晰夢は幼児の意識状態に近いものとなるので、大人でもダイブの技を体得すれば、イマジナリーフレンドを後天的に得ることができるようになる。経験を積んで上達すれば、イマジナリーフレンドを顕在意識に引き上げることも可能となる。必要に応じて呼び出し、通常意識状態でも楽しめるようになる。

人工精霊・タルパの場合

変性意識状態となり現実空間を背景に幻視で発生させるもの、意識世界に刷り込み自動化を試みるもの。具体的には、幻視した存在を無意識で感じ取れるようにして、通常意識状態で存在を維持させ続けるもの。完遂すると永続的に通常意識状態での存在となる。人工精霊やタルパで変性意識状態になるのは作る時に限定される。人工精霊とタルパの違いは依り代の有無だけで原理は同じ。そのための実現方法、手法として、魔術や密教のものが活用される。霊能力的な方法も確立されている。現実空間を背景にした幻視のみならず、人工精霊やタルパでもダイブによる深化は可能。しかし、ダイブは一部の熟練者だけに限られる模様。従来型の人工精霊やタルパでも、ダイブの技を習得すれば、前項目のような形態のイマジナリーフレンドへ転換することができる見込みがある。

変性意識は大前提の必須共通プロセス

イマジナリーフレンドも最終的には現実空間を背景に幻視することができるようになる。また、人工精霊やタルパもダイブの技を習得すれば意識世界の中へ封印することができるようになる。実現方法に違いがあるだけで、変性意識を大前提している点で、本質的にいずれも同じ人間の思念による精神的な産物、思念体になると言える。このため、先天的なイマジナリーフレンド所持者を除き、変性意識によらず生み出されたものは思念体でないと言える。通常意識状態で信じたり思い込むものは弱く、思念と言うよりは観念であり自動化は限りなく難しい。自動化、すなわち、無意識化、深いレベルでの意識世界と存在との連動は、変性意識状態、または、それによる刷り込みでないと実現はできない。感受性の強い者は変性意識になりやすいので、思念体を作る上での天才肌と言える。

自動化できない人は瞑想を習得してから再スタート

もちろん、これまでの内容は原則論に過ぎない。思い込みや信じる心も、時間をかけて積み重ねていけば力となる。瞑想に頼らず人工精霊やタルパの作成に成功している人はいるにはいる。ただ、あまりにも効率が悪いと言える。実際、自動化に何年も費やしている者が多くいる。やっているうちに自分でも訳が分からなくなり、空気のお人形さんの腹話術、ただの「なりきり」に成り下がっている者も少なくない。そのような精神的徒労は現実生活への影響も大きくなるため、考えを改め、まず先に「変性意識」になるスキル、瞑想を習得して再スタートした方が、これ以上の時間の無駄にはならないだろう。できれば、魔術でも催眠術でも心理学でもなんでもいい。きちんとしたものを学び、前提条件をしっかり整えた上で臨むことを願う。病理や薬物によるものは偽物である。