スクライング(幻視技法)の実践方法

投稿日 2025.10.06 更新日 2025.10.09

水晶占いのスクライング(幻視技法)による人工精霊タルパの作り方について解説しているが⋯基本技となるスクライングについて、もう少し詳しく説明しておきたい。要となる技になる。しっかりと知識と技術を身に付けよう。まず、これまで何度も伝えている点になるが⋯高価な天然の水晶玉を買う必要はありません。自分の陰影を映し出せるものなら、人工の水晶玉でもガラス玉でも何でも構いません。大きさ的には⋯手に持ってやりたいなら3~4cm、卓上に置いてやりたいなら8~10cmがちょうど良いと思います。水晶玉以外に必要なものは⋯無地のタロットクロス、卓上においてやりたい人は専用の台座やクッションくらいです。あまり変なオカルトグッズに興味を持ち、大枚をはたかないようお願いします。途中から空想の世界やシナリオとの融合方法についても語ります。

水晶玉はレンズとしての役割も果たします。まぁ、常識だとは思いますが⋯日光の当たる場所に放置しない、使い終わったら箱や袋などに入れて保管する、水晶玉で太陽や月を覗かないようにお願いします。火災や失明の恐れがあります。

水晶玉との向き合い方

一般的な水晶占いは⋯水晶玉に余計なものが映り込まないよう、無地のタロットクロスを下に敷いたり、無地のクッションの上に乗せるなどした上、手をかざして集中力を高めて行きます。ここでは自分の陰影をタルパの原形に見立てる形で積極的に活用していきます。室内の照明や窓明かりなど⋯水晶玉に余計なものを移り込ませないようにするのはかんたんです。弱い照明に切り換え、カーテンを閉めれば、水晶占いに適切な環境へ早変わりです。しかし、これに加えて自分の陰影だけは映し出す必要があるとなると少し難しくなります。光源となる照明や窓明かりとの角度、向きの調整に苦心するかもしれません。とりあえず、水晶玉に光が当たらないようにして、自分だけに当てるようにすれば⋯水晶玉に自分の陰影を映し出すことができると思います。後はこれをじっと凝視するだけ。

水晶占いとタルパ作りの違い

つまり、水晶占いは占断に集中できるよう⋯周囲にある余計なものをできるだけ映さないようにします。タルパ作りは自分自身の陰影だけ映し出されるように調整します。これを機会に水晶占いにも挑戦すると面白いかもしれませんが⋯あまり欲張らずタルパ作りだけに専念しましょう。短期間にいろいろなことに手を出し過ぎると技が不安定化しやすくなります。また、両者とも意識に対する働きかけが真逆なものとなります。水晶占いは幻視で様々なイメージを無意識に得る作業であり、これを応用したタルパ作りは幻視で特定のイメージを無意識化する作業となります。どちらか一方に慣れてからもう一方にも挑戦すべきです。とりあえず、自分の陰影を凝視しながら、作りたいと決めたタルパのイメージを念じてください。ただし、力を入れるように念じてはダメです。

タルパを幻視するコツ

実際、初心者は無意識に体のあちこちに力を入れてしまうと思います。体のどこか一か所でも力が入っていると、意識の大半がそちらに削がれてしまい幻視が上手くできません。まず、水晶玉を目の前にしたら⋯全身から力を抜いて、数回ほど深呼吸を行いリラックスしましょう。急いでやらずゆっくりとです。それから凝視を始めます。水晶玉に映し出された自分の陰影を見つめ続けます。意識を眉間に持って行く感じで凝視すると良いでしょう。眉間に妙な違和感、くすぐったいような感覚を得られるまでやってみます。タルパのイメージは⋯水晶玉に映る自分の陰影に直接的に被せようとするよりは、眉間の方に持って行くと陰影がタルパの姿に変わりやすくなります。また、必ずしもタルパが真正面を向いているとは限りません。最初は後ろ姿でくるっと向いて来る場合もあります。

幻視に光学的な鮮明さを求めない

ただし、最初からいきなり、思った通りのイメージがくっきりと鮮明に映し出される訳ではありません。じっと凝視し続けているうちに⋯なんとなく見える感じになります。髪型や体格などに限定して、シルエットのような状態で捉えるところから挑戦してみましょう。そして、動きです。その状態から身振り手振りをしている様子を感じ取れるようにしていきます。タルパの繊細な表情、服装やアクセサリーなどの装飾的要素まで細かく鮮明に見えるようになるまでは、それなりの時間がかかります。上級者になっても細部まで見えない場合があります。シルエットの状態でも構わないので、動きまで見えるようになったら⋯早々に空想と融合させるステップに移り、空想の中で鮮明な姿、原形イメージに再現されたタルパとの直接交流を楽しんだ方が良いと思います。

幻視を空想と融合させる意義

タルパを水晶玉に映し出すのは訓練の一貫に過ぎませんが⋯水晶玉に映るタルパを鑑賞しているだけでも構いません。そのままの状態でも自動化は進み、タルパと意思疎通を図ることができます。詳細は後述しますが⋯単に現実空間を背景にしていないだけで、従来のタルパの作り方と変わりありません。別途、タルパのいる世界側と繫がる鍵⋯従来の依り代的なものを作れば、通常の日常生活の中でもタルパと意思疎通できるようになります。しかし、水晶玉の中に入り込むことで、鮮明な姿をしたタルパと直接対面する形で交流できるようになります。タルパと触れ合うことも可能になります。そこまで挑戦しないと損だと思います。これが空想との融合になります。タルパ界隈のダイブとまったく同じものになります。空想の世界はダイブ界、内界に準ずる精神世界になります。

幻視したタルパと空想の融合

まばたきはできるだけしないよう⋯水晶玉に映るタルパを凝視し続け、脳裏に焼き付けます。まばたきが我慢できなくなったり、眠気が誘われ始めたら⋯いよいよ、タルパと空想を融合して水晶玉の中へ入り込みます。焦点を合わせるのをやめ⋯水晶玉の中へ吸い込まれて行くイメージをすると良いでしょう。または、目を閉じて⋯まぶたの裏側に映るタルパの残像に迫るように拡大化するのも良いです。前者はタロットのパスワーキング、後者はタットワの技法に相通じるものがあると思います。いずれにしても、事前に決めておいた世界観とシナリオを元に、間近に迫ったタルパと空想の中で交流を深めていきます。水晶玉を凝視していた時と異なり、空想の中のタルパはリアルに鮮明化されていると思います。視聴覚的なレベルに留まらず、触覚化まで開発可能となります。

白昼夢の入眠と目覚め

水晶玉の中へ吸い込まれて行くイメージとして⋯回廊やトンネルの中を進み、抜け出た先にタルパがいる世界に辿り着く感じにすると良いでしょう。拡大化してタルパに接近して迫って行くイメージの場合、ドアのようなものを通過する感じにすると良いかもしれません。オカルト的には霊道になります。まぁ、ここら辺はあまり深く考えず、各自で好きなようにやるといいです。空想を中断したい場合、以前にも述べた通り⋯目を開けていたなら焦点を現実空間のどこかへ合わせる。目を閉じていたなら開けるだけです。ただし、深い変性意識状態となっていたため、脳内ホルモンの大量分泌により体をだるく感じると思う。終わった後は、深呼吸をして脳に十分な酸素を送り込み、軽い体操をして肉体を現実世界に慣らそう。夜の就寝前ならそのまま眠りに就いて構いません。

水晶玉を使う理由

とりあえず、水晶玉のタルパに動きのイメージが捉えられるようになるまで、凝視の訓練を行い続けます。そこまでに至ることができれば、空想との融合は比較的かんたんにできます。従来のタルパ界隈におけるダイブは、コツのつかみどころが曖昧でしたが⋯こうした光学的、生理的な錯視現象をトリガーにすれば、コツはつかみやすくなると思います。また、タルパと空想を融合させるための基礎訓練として⋯タロットのパスワーキングやタットワの技法も併用すると良いかもしれません。個人的に幻視のような技を覚えたのはタロットカードのパスワーキングからです。幻視は水晶玉でなくてもできますが、球体や凸面をしたものを使用しましょう。自分の陰影を幅広く映し出せる利点の他、曲面は錯覚が起こりやすいので幻視するにはもって来いの形状となります。

つづく⋯